スパークリングワインって飲みやすいですよね。そして、見た目にもお洒落。

雰囲気の良いイタリアンやフレンチにデートで行ったときに、食前酒としてさっと選べるととっても素敵だなぁ、なんて思います。が、結構スパークリングワインにも色々あり、結局何を選んだら良いのかがわからない!

そういう場合でも、いくつかスパークリングワインの分類だけでも知っておくと、それを手がかりに注文出来ることもあると思うんですね。だからこのページでは、スパークリングワインの分類に注目して、スパークリングワインについて学んでいこうと思います。

スパークリングワインの種類

スパークリングワインにも種類があるって、ご存知でしたか?しかも、いろんな方法で分類できるんです。一番最初に思い浮かぶ分け方は白・赤・ロゼですけど、その話には後で触れます。

その前にまず見ていきたいのが、産地別の呼称の違いです。

日本でいちばん有名なスパークリングワインといえば、フランスのシャンパンがまず浮かびますよね。というか、シャンパンは既に「シャンパン」というひとつのジャンルになっていると感じるほど、別格の知名度です。

でも、実はその他の産地のスパークリングワインにも独自の名前があります。

イタリア・ヴェネト州の「プロセッコ(Prosecco)」

例えばイタリアのスパークリングワインは「スプマンテ」と呼ばれます。そして、特にイタリアのヴェネト州にて、「グレーラ」というぶどうを原料にして造られたスパークリングワインのことは「プロセッコ」と呼びます。

このプロセッコは、イタリア国内の原産地認定格付けによって3種類に分かれています。D.O.C.G.という、最高級のランクに格付けされているのが『Conegliano Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG (コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ・スペリオーレ)』というものと、『Collo Asolani Prosecco DOCG (コッリ・アゾラーニ・プロセッコ)』というものです。まあ、覚えられませんよね(笑)

1番覚えやすくて簡単なことだけ説明すると、プロセッコは比較的リーズナブルで、気軽に飲みやすいお酒だということです!一度チャレンジしてみてくださいね!

スペインの「カヴァ(Cava)」

スペインのスパークリングワインのことは「エスプモーソ」と呼びます。そしてその中でもブランドになっているのが、ペネデスという場所を中心に醸造されているスパークリングワインの「カヴァ」です。

このカヴァには、原材料や製法に細かい指定があります。

原材料で言えば「チャッレロ」「パレリャーダ」「ビウラ」の3種のみしか使用できません。製法での規定で最もわかりやすいのは瓶内二次発酵方式でしか造ってはいけない点です。製法については非常に面白いので後ほどもう少し説明しますが、瓶内二次発酵方式というのはシャンパンと同様の規定です。文字通りボトルの中で酵母が発酵を続けるため、質の高い自然の泡を楽しむことができます。

そして、シャンパンと同じ製法なのに基本的にシャンパンより大分お得な価格で販売されている点が、非常にお得感のあるスパークリングです。

ドイツの「ゼクト(Sekt)」

ドイツではスパークリングワインのことを「シャウムヴァイン」と呼びます。そして、そのなかでも品質の高いものは「ゼクト」と呼ばれます。

ゼクトと呼ばれるスパークリングワインは、アルコールを10%以上含み、炭酸ガスが3.5気圧以上でなければなりません。

そしてゼクトの中でもランクの高いものは「ドイチャー・ゼクト」と呼ばれるのですが、こちらはドイツ国内で製造されたワイン原酒を使い、ドイツで製造されなければならないという規定があります。

実はスパークリングワインの世界での全生産量20億本のうち、1/4はドイツで消費されるのだそうです。ドイツってビール王国のイメージがありますが、ワインも沢山消費するんですね。

シャンパンはスパークリングワインの一種

生産地別のワインの呼称には、実に色々なものがあること、なんとなくでもご理解いただけましたでしょうか?それでは改めてシャンパンについて理解を深めていきましょう。

シャンパンというスパークリングワインは、もう本当に有名ですので、言うまでもないかと思いますが、フランスのシャンパーニュ地方で生産され、厳しい基準をクリアしたものだけを指します。スパークリングワインの中にシャンパンというカテゴリがあるイメージです。

シャンパーニュ地方というのは、フランスの東の方向にある土地です。気候的にブドウ栽培には適していて、生産されるぶどうの品質に定評があります。

製造方法は厳格に決められていて「瓶内二次発酵方式(別名「シャンパーニュ方式」もしくは「トラディショナル方式」)」でなければなりません。また、原材料は「ピノ・ノワール」「ピノ・ムニエ」「シャルドネ」という3種類のぶどうのみが使用できます。

また、毎年味を一定の品質以上に保つための工夫として、多くのシャンパンが「アッサンブラージュ」という製法を採用しています。アッサンブラージュとは、シンプルに言ってしまえばブレンドのことです。複数のワインを使用して、混ぜ合わせることで味を整えるのです。前述の3つのぶどうから造られたさまざまなワイン(30-50種類)を混ぜ合わせます。

スパークリングワインには、なぜ泡があるの?

スパークリングワインの話で私が1番好きなのは、スパークリングワインの泡の作り方についての話です。

もの凄く当たり前すぎて見過ごしてしまいがちですけれど、普通のワイン(ステアワイン)の場合には炭酸がないのに、どうしてスパークリングワインには泡が含まれるのでしょう?

私はワインよりも先に日本酒に興味を持ち、スパークリング日本酒の製法について勉強をしていたので、少しイメージはしていましたが、スパークリングワインの炭酸化にはスパークリング日本酒以上に様々な方法があるのだと調べてみて初めて知りました。

5つの手法を下記します。

瓶内二次発酵方式(シャンパーニュ方式・トラディショナル方式)

この方法ではまずスティルワインを造り、それを瓶に詰めた後にさらに瓶内に糖分(ショ糖)と酵母を加えます。そうすることで、ボトル内の酵母が糖分を再度アルコール化します。アルコールを生成する過程では炭酸も発生するというわけで、これがスパークリングワインの泡になります。

スティルワインを造る時に1度目の発酵、ボトル内で2度目の発酵。ゆえに「瓶内二次発酵」と言います。

なお、実際は今の説明ほど単純ではないのです。最適な二次発酵を完成させるために、熟成にも気を使います。

また瓶内で発酵させてそのままにすると、酵母が澱という沈殿物になってしまいます。そこでこの澱を取るために、ボトルをマイナス20度で冷凍させ、凍った澱の部分だけを取り除く工程が入ります。

タンク内二次発酵方式(シャルマ方式)

密閉されたタンク内に入った大量のスティルワインをいっきに二次発酵させる方法がこの方式です。大量に生産することでコストが抑えられる他、製造過程でワインを空気に触れさせずに仕上げることが出来るため、ぶどうのアロマを残したい場合にも適しています。

フランス人のシャルマさんという方が考えたのがこのシャルマ方式です。

・・・というのが定説ですが、『Vin Neige』というサイトに非常に面白い記述があります。

1910年、フランス人のシャルマ氏が発明したとされている。しかしながら、イタリアにおいては、フェデリコ・マルティノッティが1896年にタンクでできないかと研究を進め実用化していた、のだそうだ。(中略)この地区で造られるブドウの特性はトラディショナル方式では死んでしまうので、よりアロマが薫り高く残るように大きなタンクでの2次発酵ができないか研究していたのだという。

引用:本家争い シャルマ方式 | Vin Neige

どちらが本家なのか、非常に興味があります。

トランスファー方式

トランスファー方式というのは、簡単に言えば途中まで瓶内二次発酵方式で造ったものを、ボトル内の澱を取る工程からタンク内二次発酵方式にするみたいな感じの方法です。

まず瓶内二次発酵をさせます。ボトルにステアワインとショ糖と酵母を入れて発酵させます。いい具合に発酵したら、今度はそれを加圧タンクに入れて冷やし、濾過して、再度別のボトルに入れ直します。

こうすることで、瓶内二次発酵に比べると少ない手間で出来るのだそうです。話だけ聞くと、瓶内二次発酵以上にややこしい手法にさえ聞こえてきます・・・。

炭酸ガス注入方式(カーボネーション方式)

出来上がったワインに炭酸ガスを注入したスパークリングワインもあります。コーラとかソーダと同じ作り方で、まずステアワインを作ってからそこに炭酸ガスを入れる方法です。

聞いたまま分かる通り、他の手法に比べて手間がかからない方法なので、非常に安価に作ることができます。

田舎方式(メトード・リュラル)

二回目の発酵をボトル内で行うのではなく、最初の発酵をボトル内で行ってしまおうというのがこの「田舎方式」です。

これは糖分を多く含む暖かい地域で収穫されたぶどうを、一次発酵中にボトル詰めしてしまい、後半の発酵をボトルの中でさせてしまおうという方法です。糖分が多いため、酵母による発酵が長い時間続くために出来る製法です。

私はワインの勉強の前に日本酒の勉強をしたと先に言いましたが、日本酒の世界で一般的に「良質なスパークリング日本酒」と呼ばれるのは、この方法に近いもので造られます。

スパークリング赤ワインって、あんまり見かけない・・・?

私はスパークリングワインと聞くと、白をイメージします。シャンパンの印象が強いということもありますが、やっぱり多いのは白ですよね。

アサヒビールのサイトには次のように記載されています。

赤のスパークリングワインが少ない理由は明確ではありませんが、恐らく、赤の方がオリが出やすいことと、赤のタンニン成分(渋み成分)が二酸化炭素と合いにくいためと考えられます

引用:素朴なギモンQ&A(8) | アサヒワインコム | アサヒビール

ただ、有名な赤のスパークリングワインもあります。「ランブルスコ」というイタリアのスパークリングワインです。

イタリアの美食の街エミリア・ロマーニャ州で造られるこの赤のスパークリングワインには、甘口のドルチェから辛口のセッコまで、様々なテイストの物があります。生ハムが美味しい場所で造られるスパークリングなので、合わせると美味しそうですね。

参考:
イタリアのスパークリングワイン「スプマンテ」と「プロセッコ」の違い | 家ワイン
カヴァとは – シャンパン用語集 – シャンパンが好き!
ドイツワイン | ワインを知る | ゼクト
瓶内二次発酵って何?スパークリングワインのシュワシュワの秘密 | NOMOOO(ノモー)
瓶内二次発酵方式「シャンパーニュ製法」とは? | ワイン・ノーブル
本家争い シャルマ方式 | Vin Neige
【教えて!】炭酸ガス注入方式とは? | Terroirum -テロワルム-
素朴なギモンQ&A(8) | アサヒワインコム | アサヒビール
ランブルスコのワインの種類はどんなものがある? | 美味しいワインの探し方♪